腎臓で作られた尿は腎盂というところに集まり、尿管を通って膀胱まで流れます。その腎盂や尿管にできる腫瘍のことを、腎盂尿管腫瘍とよびます。幅広い年代層に発生し、特に６０～７０歳が最も多く認められています。
腫瘍の大半は悪性腫瘍で、がんのなかでも移行上皮ガンという種類が大半をしめます。この移行上皮ガンは膀胱がんと同じものです。膀胱がんがあるときは、尿管や腎盂にも同じがんを合併していることも考えられます。
症状としては、無症候性血尿という、症状が全くないにもかかわらず目でみてわかるくらいの赤い色をした尿が最も多く、ついで背中からわき腹にかけて痛みを訴える人が多いです。
通常の治療方法は、手術療法となります。腎臓と尿管を一緒に摘出します。尿管が膀胱に入るところも一緒に切除しますので、膀胱の一部も切除します。