幅広い年代層に起こる疾患です。
前立腺炎とは、前立腺の炎症ですが、前立腺肥大や前立腺がんとは違って、10代後半からあらゆる年代層に起きます。前立腺炎には、急性前立腺炎と慢性前立腺炎の2つがありますが、全く違う症状がみられます。慢性前立腺炎の原因ははっきりしないことが多いです。
急性前立腺炎は、発熱・排尿時痛・頻尿・排尿困難を症状とし、菌血症にまで至ることがあります。炎症反応がひどいときは、入院して治療をする必要があります。診断は、尿検査、直腸診(肛門から指を入れ行う診察)、採血で行います。
慢性前立腺炎は、陰部の不快感をおもな症状とします。細菌によるものかどうかは前立腺マッサージを行い、前立腺抽出液中に細菌がいるかどうか調べる必要があります。発見できれば抗生物質の内服治療を行いますが、細菌がいないときは生薬や漢方薬による対症療法となります。