検査のご案内

直 腸 診 肛門から指を入れて、直腸の壁越しに前立腺を診察する方法です。非常に簡単な検査で、 泌尿器科専門医であれば、固さや大きさから前立腺肥大症の程度や前立腺がんとの鑑別など たくさんの情報を得ることができます。
尿流量検査 排尿状態を評価する方法として、尿の流量測定が有用です。これは機械に接続された 特殊な便器にむかって排尿するという簡単な検査です。その際、 排尿時間や排尿の勢いを測定し数値化しグラフ化することで排尿状態を よく知ることができます。
残尿測定 排尿直後に超音波検査、または導尿をすることで、膀胱内にどれだけ 尿が残っているかわかります。 これは前立腺肥大症の膀胱機能程度を調べる上で、重要な検査です。
PSA検査 PSA(前立腺特異抗原)という画期的な腫瘍マーカーの開発、 普及によって、80-90%という高い確率で前立腺がんを見つける ことができるようになりました。人間ドックや集団検診でPSA 検査を行うところも多くなり、当院の人間ドックでも45歳以上 の人にはPSA検査を行うことにより、早期がんの発見につとめ ています。血液検査という簡単な方法なので受診者にも検査に 伴う身体的負担がかかりません。PSAとは前立腺で作られる糖 タンパク質です。がんがあると血液中に流れ出るPSAの量が急激 に増えてくるので、PSAが高いと、がんが疑われます。
針 生 検

PSA検査、直腸診、超音波検査の結果、がんの疑いがあれば針生検 をおこないます。

この検査で最終的にがんであるかどうかを確定します。検査では、 組織の一部を採取して顕微鏡でがん細胞の有無を調べます。実際 には、経直腸的超音波断層検査で前立腺を観察しながら、バイオ プシーガンという器具をもちいて、瞬時に針をさして組織を採取 します。

比較的痛みが少ないので通常は麻酔をかけません。また、ほとん どのケースは日帰りの検査となります。
方法は、肛門より超音波とバイオプシーガンを挿入し前立腺の組織を 約8~10ケ所採取します。検査に要する時間は15~30分程度です。
生検後は血尿や精液に血が混ざったりすることがありますが自然 に改善します。血尿は1週間ほど続くことがありますが、尿がきち んと排出できていれば問題ありません。時として高度の血尿によ り膀胱内で血が固まり尿を排出できなくなることがあります。
また、前立腺炎をおこし高熱と排尿困難をきたすことや、出血がひ どくめまいなどが生じてしまうことがあります(約5%程度)。
上記に対しては止血剤、抗生剤を処方して対処いたします。この 場合、入院治療が必要となることがあります。
この検査で8~10ケ所のうち何ケ所からがんが見つかったかという ことと、触診所見、PSA値を組み合わせると、早期がんであるか、 進行がんであるかの鑑別もほぼ可能となります。検査後に血尿、 排尿困難といった症状がでることもありますが、一時的であること が多くほとんどが問題となることはありません。針生検でがん細胞 が認められなかった場合は、引き続き定期的にPSA検査をおこない ます。PSA値の変化により必要があれば、再度、針生検をおこないます。

尿細胞検査 尿の中に脱落した粘膜や細胞を調べてがん細胞がないかを調べます。
尿をしらべるだけで簡便な検査ですが、結果が出るのに1週間位かか ります。場合によっては、尿中NMPなどの腫瘍マーカーの検索を実施 して、そこで問題があれば、膀胱鏡検査に進みます。
膀胱鏡検査 近年、新しく開発された画像解像度の高い膀胱鏡(膀胱ビデオスコープ) の使用により十分な情報が得られるようになり、当院でも積極的に使用 しています。
とくに男性では、これまでは硬くて曲がらない硬性鏡という内視鏡を用 いており痛みが大きかったのですが、新しいものは軟性鏡と呼ばれるく ねくね曲がる内視鏡(胃カメラの管が細いものを想像してください)を 用いており、こちらは麻酔を必要とせず、恐怖感も和らぎます。
この検査では、がんの発生している場所や数、大きさや形などを詳しく 調べることができ、今後の治療方針に有用な情報が得られます。
尿路造影 基本的には男性に対する検査です。男性は尿道が膀胱から尿道口まで約 15cmあります。尿路造影とは、その尿道に異常がないか調べる検査です。
具体的には、尿道が細くなっているところはないか、尿道に腫瘍はない かなどを調べます。以前は頻繁に施行されていた検査の一つでしたが、 近年は内視鏡検査の方が得られる情報が多く、施行頻度は減少傾向にあ りますが、尿道狭窄などの際には有用な検査です。
まずペニスの先の尿道口に細いチューブを挿入し、そこから注射器を用 いて造影を注入します。そして、注入と同時にレントゲン撮影をおこな います。通常は、正面と、少し横向きになって頂いて様々な方向から写真 を撮ります。造影剤注入時に若干の痛みを伴うことがあります。
膀胱造影 膀胱造影検査は様々な疾患に対して行ないます。
女性の尿失禁や、 小児の膀胱尿管逆流症といった疾患ではほぼ必須の検査です。
女性の尿失禁の場合、膀胱の形、尿道と膀胱がなす角度、膀胱の下垂な どを調べる目的で行ないます。
膀胱尿管逆流症の場合、膀胱内に注入し た造影剤の逆流の有無で診断されます。その他、膀胱の外傷など膀胱の 状態を画像に把握する際に行ないます。
尿道口から細い管を挿入し、膀胱内に造影剤を注入します。その状態で レントゲン写真を撮影を行ないます。非常に細い管ですが挿入時に若干 の痛みを伴うことがあります。
排出性尿路造影 (DIP)腎、尿管、膀胱の形態を調べる検査です。造影剤を点滴した後、 時間をおいてレントゲン写真を撮影します。
腎、尿管、膀胱などの尿路が造影されて写ります。
腫瘍、結石の有無、 尿路の通過状態、奇形などをチェックします。
温熱療法 低周波干渉波で骨盤底筋群を強化することにより、尿失禁を改善したり 血流を良くして肩こりや腰痛などに効果的な消炎鎮痛緩和をもたらします。
ウォーターベッド 水圧で全身を優しくバランスよくマッサージを行い、肉体的・精神的に 蓄積した疲労・ストレス改善に優れています。 温熱療法の併用でより効果的です。